『図書館マナーブック』

図書館で『図書館マナーブック』というチラシ?を見つけた。
『図書館を愛する
みなさまへお願い』
という表紙で11種類の禁止事項が列挙されている、「財団法人図書館振興財団」(http://www.toshokanshinko.or.jp/index.htm)
が作成したものである。
いきなり「愛する」とか言われて照れてしまった人も多いはずだ。
「利用する」でいいじゃんという気もする。
日本語のすわりの良さなら「みなさまへのお願い」のほうが良さそうな気もする。あるいは「みなさまへおねがいします」だろう。

それはそれ、これがいくつか考えさせられるところのあるパンフレットなのだ。

マナーというよりルールっぽいな、というのが第1印象。
これはまあ、どうも現代社会が抱え込んでしまった、公共的なものを巡る実にややこしい基本的な問題の、図書館バージョンといった感じがするわけである。

このあたりは考え始めると、大変なので、後回しにして、先にベーシックに気になったことを書いておく。


正式に認可を受けて半年ばかりの、広く市民(≪図書館を愛するみなさま≫)や図書館員からの、信認も委任も得ていない組織が、いきなり禁止事項を列挙した「ブック」を、図書館に配布することは、それこそルールに反することではないだろうか。
『越権行為』(フロム『』新世紀エヴァンゲリオン)という気がしないでもないのだ。


個々の図書館にはルールを策定する権利があるはずだ。
それもまた「図書館の自由」ではないのか。
自由が侵されたときにはどうするか、たしかどこかに書いてあったはずなのだが、
ああ、だめだ、思い出せない……