2009-01-01から1年間の記事一覧

「さし絵がついていますか?」  「怖い本ですか?」

ブックマークコメントを読んで、少し考えた。 特に《suzuchさんの《 おとなが道筋をつけてあげるべきこととそうでないことがあって、これが一体どちらに該当するのか少し考えてみたいと思う。》が、気になっている。いつかじっくり考えたい。それはそれ、先…

児童文学を分類せよ

ドイツの児童文学作家アンドレアス・シュタインヘーフェルの『ヘラジカがふってきた!』 を読んだ。ヘラジカがふってきた! (ハリネズミの本箱)作者: アンドレアス・シュタインへーフェル,ケルスティン・マイヤー,鈴木仁子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2…

子供の読書指導を思う

『ためしに、私たちが力を引き出そうとしている子どもについて、その本の読み方を分類して、表にするとしたらどのようになるでしょうか。文字をたどりたどりする読み方、不得手な読み方、並みの読み方、表現力の豊かな読み方(表情をつけて音読する)、楽し…

文明開化

柄谷行人の『日本精神分析』という本を読んでいる。2002年の本だが、読み落としていた。日本精神分析作者: 柄谷行人出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2002/07メディア: 単行本この商品を含むブログ (15件) を見る前回の記事で、唐突に「文明」などとい…

文明と書いてフミアキ

hatekupoさんの記事『自分が小心者のクセに粘着質だったことを改めて知る。前回の続き』 http://d.hatena.ne.jp/hatekupo/20091108/1257682203のなかで、私が自分勝手にぴぴっと来たのがこの部分。 ≪仕様書の作成とは“見える化”のこと。委託反対を単純に反対…

有楽町駅は長い、おおむね人生も、夜も

近所の市民センター(注1)のひとり花壇ボランティアとして、サツキの植え替えを済ませてから、U40会場のある有楽町へ。 このところ夜になると急に冷え込んでくるような気がしていたので、Tシャツの上にセーター、その上にパーカーを着込んで出かけたの…

角のところで……

締め切り延長のどさくさにまぎれて、結局参加することにしたU40東京会場。 私はオーバー40(っていうか、U50、トホホ)なので、すみっこのほうで、(ー『角のところで会いましょう』ー)U40のみなさんの、希望に満ちたトークを聞かせてもらうこと…

『コロボックル物語』を読んで その2

第5巻『小さな国のつづきの話』はー名まえを杉岡正子といって、その年の春高校をでるとすぐ、町の図書館につとめはじめたおねえさんがいるーというぐあいに始まる。 もちろんコロボックルの話がメインにはあるのだが、最初は事務員として図書館で働き始める…

『落ちる、落ちる、叫びながら・・・・』

sakuraya_tohruさんから頂いたブクマコメントを読んで、考えた。 ≪場としての公共図書館は90年代から具現化したが華美なハコモノを整備したい政治家の手段でしかなかったので、お金が無くなった現在に至り失敗と判断される/今後は、住民の自主的なコミュニテ…

「浅からぬ因縁」(フロム巨人の星) 市民図書館の生き残りと教会

『公共図書館が国会図書館に滅ぼされる日』というショッキングなタイトルの記事を読んだ。 http://sakuraya.or.tp/blog_t/index.cgi?no=559 国会図書館が蔵書すべてをデジタルアーカイブ化して……という、シュミレーションなのだけど、まあそうなると、市民図…

図書館アンケートと統計学

terracaoさんの記事を読んでて、ふと思った。 http://d.hatena.ne.jp/terracao/20091018/1255800907 ≪ ここまで長々と話してきたが、以上の話は、あくまで無作為抽出の結果、得られたデータに関して適用できるロジックである。冒頭の小池氏の調査の話にもど…

『コロボックル物語』を読んで その1

佐藤さとるの『コロボックル物語』を5巻まとめてざっと読んだ。 『だれも知らない小さな国』 『豆つぶほどの小さないぬ』 『星からおちた小さな人』 『ふしぎな目をした男の子』 『小さな国のつづきの話』 ほかに別巻として、短編集があるのだが、シリーズと…

ウーンとため息をつく。 デモよ 何度でも何度でもおいらに言ってくれよ 世界が破滅するなんて嘘だろ

http://d.hatena.ne.jp/toled/20090929 どうも自分の言葉で、この飛び込んできたニュースに対する気持ちや考えを書くことができそうにない。 そこで、いくつか引用することで、それにかえようと思う。最近読んでいるアニカ・トールの『ステフィとネッリの物…

つぶやき。

tsysobaさんーFLU40については誤解があるような気もする waterperiod さんーでもU40セッションの意図を言葉尻しか取り上げず誤読している誤解誤読というけどさ。 そもそも、≪全国の図書館関係者が東京に集う全国図書館大会。 その前日、10月29日(木)にイベ…

赤毛のアンの案

発表から100年たって、記念年的な取り上げられかたをしたこともあってか、新たな読者を見つけつつあるようにも思える、いまや児童文学の古典ともなった『赤毛のアン』 孤児院からグリーンゲーブルスにやってきたアンに、マリラが3枚の服を与える。 その…

怒りの大気に冷たい嬰児が立ちあがって

いささか気がめいって、話題の旬はとっくに過ぎ去ってしまったのだが、一応アップしとこうと思います。 図書館関係者、特に若手のあいだで盛り上がっているらしいのが下記のイベントである。≪全国の図書館関係者が東京に集う全国図書館大会。その前日、10月2…

選書革命試案、その他。

<公共図書館員の タマシイ塾>”バイ 静岡図書館友の会。 http://d.hatena.ne.jp/i-001/公共図書館員を鍛えなおそうってことか。 なんたって「魂」だもんな。 鉄拳制裁とかあったりして。 それにしても、「図書館振興財団」の助成を受けてというのが悩ましい…

購入と除籍。

ブックマークしてくださったみなさん、どうもありがとう。私のゆるーーいお友達のtoled氏はテラ豚丼ネタ(http://d.hatena.ne.jp/toled/20071202/1196589952)で221人のユーザーにマークされましたが、いつか図書館ネタが、豚丼ネタを超える日を願っ…

35冊という記念碑。公共図書館の資料収集の自由をめぐって

A氏の除籍事件がハテナでも話題になったのは2005年前後のことのようだ。 当時のネットの関心は、 ①A氏による保守系の本の廃棄の問題(これは「現代の焚書事件」という取り上げられ方をした) と ②A氏の自著の大量購入問題(これは、図書館員による選…

結果発表

日本図書館協会に出したメール、翌日には返信が届いた。 某N区へのネットレファレンスの返信が25日ほどかかったのに比べると、実に誠実且つ迅速というものである。 さしあたり、事務局に感謝する。ちなみに質問への答えは 『自然退会』ということでした。…

『図書館の自由に関する宣言』再考

昨日、こんなメールを日本図書館協会に送信してみた。「船橋市西図書館の蔵書廃棄事件について、『図書館の自由に関する宣言』と繋いで、調べているのですが、いくつかわからないことがあるので、お尋ねします。 「図書館の自由に関連した声明・見解・要望」…

読書ノート 『星に叫ぶ岩ナルガン』

星に叫ぶ岩ナルガン (児童図書館・文学の部屋)作者: パトリシア・ライトソン,猪熊葉子出版社/メーカー: 評論社発売日: 1982/04/05メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見る『星に叫ぶ岩ナルガン』を読んで、つくづく宮崎駿はエンタ…

『図書館マナーブック』

図書館で『図書館マナーブック』というチラシ?を見つけた。 『図書館を愛する みなさまへお願い』 という表紙で11種類の禁止事項が列挙されている、「財団法人図書館振興財団」(http://www.toshokanshinko.or.jp/index.htm) が作成したものである。 いき…

そうか、そうだったのか。○○のよりよい図書館をつくる会って。

http://1st.geocities.jp/buntoshokan/kai.html ≪ 「文京のよりよい図書館をつくる会」とは? 本会は、2008年11月24日に開催された「こんな図書館がほしい−指定管理者制度導入問題を考えるつどい」に140名を超える区民・利用者のみなさんが参加さ…

図書館からの返答 ……ご理解とご協力

4月15日、26日の続き。 結果発表!!!≪…… ご理解とご協力をいただき、今後とも区立図書館をご利用いただきますようお願いいたします。 なお、今後はレファレンス以外のご質問等は、電話、窓口もしくは下記の練馬区ホームページ「図書館へのメール」か…

同業他社の考察。その1.漫画喫茶。

思えば同種のサービスを提供する場所として、図書館と漫画喫茶は存在する。徹底的な違いは、漫画喫茶はその名のとおり飲食ができるということだ。 いわば、漫画(資料)と時間と空間の提供が漫画喫茶のサービスだと考えられる。キャンディをなめることさえ許…

笑った、笑った。

別にウィキペディアの記事をまるごと信用しているわけでもないし、それはそれで、便利だというくらいのものなのだが、これには笑った。 …… 経済協力開発機構(けいざいきょうりょくかいはつきこう、英:Organisation for Economic Co-operation and Developm…

さてどうなったんでしょう??

前回の話の続きなのだが、ほかの人がしないのなら、私がということで、 練馬区の図書館のウェブレファレンスというサービスに、おおむね下記のような質問を送ってから、4日ほど経つ。『去年から行なわれることになった、汚破損対策を主眼にした貸し出し露歴…

練馬区図書館の履歴保存開始から1年。

去年ちょっとした騒ぎになった、練馬区の返却後の貸出者の履歴を残す履歴保存。思えば開始後1年とちょっとがたつわけである。 実施直後、多くの団体や個人が、これに反対あるいは疑義を表明した。 ということで、あらためて1年たって、実際にどのような効…

TRC≧MS

どうやらマイクロソフトがドイツで罰金を課されたという事件。 http://news.livedoor.com/article/detail/4103906/私はこのまま行くと図書館流通センターがマイクロソフト的な(こと図書館業界ということで言えば。マイクロソフトより強い)力を持つのではな…