選書革命試案、その他。

公共図書館員の タマシイ塾>”バイ 静岡図書館友の会。
http://d.hatena.ne.jp/i-001/

公共図書館員を鍛えなおそうってことか。
なんたって「魂」だもんな。
鉄拳制裁とかあったりして。
それにしても、「図書館振興財団」の助成を受けてというのが悩ましい。
300万円が多いんだか少ないんだかも見当がつかない。

≪私たちは、静岡の図書館をよりよいものにしていくためにこの事業を行いますが、研修そのものは、全国の図書館員にも開かれたものにするつもりです≫
私も研修受けられるのかしら。それとも委託系お断りなのかしら。

友の会は、リンクの張りぐあいから推測すると、基本的に、「良くする」系らしい。
っていうか、良くする系が発展すると友の会系になるのか?
とすると、委託・指定管理には反対のはずだけれど、委託・指定管理で躍進著しいTRCの会長が理事長をしてるところから助成を受けるのか。
TRCのスタッフは研修受けられるのかしら。

それはそれ、rieronlibraryさんに紹介してもらったブログ
http://libmania.sblo.jp/article/28334766.html
細かな手順が実際の経験に基づいて書かれていて、実にわかりやすく、それは良かったけど。「だから委託には」という部分ははっきりしなかった。

rieronlibraryさんには、あらためて、「公共図書館を委託まかせにできないという理由の一つが、この購入と除籍の専門性なのだと思う。なるほど別の意味で委託には任せられないよね」について説明していただけると助かります。
(「長年の勘」が、いまのところ「委託系」に存在しないのは、委託が始まったばかりだから当然です。今の状況がこの先続けば(続くかどうかが不安ではあるけれど)、委託系図書館員歴10年、20年という図書館員が生まれてくることになって、長年の勘の持ち主も増えていくでしょう)

それまたそれ。
『選書について その4』の内容。

私が勤めていた地方都市の図書館では、図書館流通センター(以下TRC)の「週刊新刊全点案内」を利用して選書していました。……
この新刊案内には基本図書、基本図書に準ずる図書…などなどのランク分けもあったのですが、……
ランク分けについては他にも思うところがあるのですが、この稿の趣旨と違うので今回は止めておきます。
まあ、流通の関係もあるので仕方がないのでしょうなあ。≫

≪ランク分けについては他にも思うところがあるのですが≫あたり、私のネタと親和性が高い気もするのだけど。

どこかしら外部任せにしすぎちゃってないか、公共図書館の自立性、独立性の底が抜けていないか、という疑義みたいなものを、私は感じましたが。
rieronlibraryさんと同様、選書(収蔵)と除籍って、公共と図書館の「核」をなす、重要な仕事だと私も思うのです。それを民間の物流業者に頼りすぎてしまうことは本当によいことなのか。

それにしても図書館五原則の
『2. Every reader, his book. (いずれの読者にもすべて、その人の図書を)』
この原則から、リクエストには必ず応える、とにかく、その資料は購入しましょう、みたいな、あるしゅリクエスト至上主義は、市民の図書館運動の初期、その周辺に存在していたと思われる。

実は半年ほど前、ある本のリクエストを出したのだが、3ヵ月も待たされて、他区からの取り寄せで提供されてしまった。トホホ。
入手困難な本ならともかく、ごく安価な新刊だったのに。
エエイ、ついでだ。
『4. Save the time of the reader. (読者の時間を節約せよ)』
とにかく一度こうゆう目にあえば、市民、利用者は、リクエストから自然と遠ざかっていくだろう。
いま一度?、リクエストには可能なかぎり応えるというところから始めても悪くはないのではないかという気がする。

それにしても市民がリクエストした本の購入を阻むものが、司書の高度な専門的判断だというのはなんとも皮肉な気がする。

これはまあ、議員あるいは首長の高度?な政治的判断、つまり政治家としての専門性による判断と、住民投票によるアマチュア?の判断のどちらを重視して政策を決定していくかという、現代の行政のあり方の問題と相似形をなす問題系だと思う。

いっそ、司書は選書から手を引いて、市民からのリクエストがあった本だけを購入する公共図書館が、あってもよいのではないかという気もするのだが。
TRCの思うままに蔵書が決まっていきかねない状況に比べたら、リクエスト至上主義は、市民に視線が向けられているという点において、むしろ優れた方法ではないか。
どこかの図書館で、実験的にチャレンジして欲しい気もする。